老人ホームの基礎知識・老人ホームの選び方

老人ホームと認知症その3

 

例えば、「地域包括センター」などにおいては、福祉や医療を向上させるために、保健師や、社会福祉士、また、ケアマネージャーなどが、老人ホームなどの施設と連帯し、問題解決に努めています。家族の介護は、自分ひとりの問題だと思ってしまいがちですが、社会的問題でもあるので、一人で悩まないようにしたいですね。

 

 

老人ホームに入所させたり、誰かに助けを求めたりすることは、決して恥ずかしいことではありません。「自分の親だから、自分で世話をしなければ」と言う、責任感が強い方が多いことは、素晴らしいことでもあります。ですが、介護のために、自分の人生を犠牲にすることはないと私は考えています。

 

 

自分の親が認知症になってしまって、自分のことを忘れてしまうことは、精神的にも耐えられないほどのショックでしょう。そんな親と一緒に暮らすことは、介護する側にとっても精神的負担が大きいことは、世間一般から見ても理解されていることだと思います。ですから、他人であっても、きっちりと面倒を見てくれる人がいる老人ホームに入居させることは、親にとっても自分にとっても、家族にとっても、一番良い方法になることもあるのです。

 

 

介護する側が精神的にも、肉体的にも疲れてしまい、親と一緒に無理心中するような事件も発生していますが、このようなことはあってはならないことなのです。自分がダメになってしまう前に、誰かに助けを求めることは、当然の権利だと思いましょう。